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木造住宅の揺れ方は?

5月から弊社事務所で行っている「耐震セミナー」の内容を、少しご紹介いたします。

私たちが言う「木造」とは木造軸組み工法のことであり、 ツーバイフォー工法やパネル方式のプレハブ工法は含みません。

また、大手ハウスメーカーが行うブラックボックスのような木造式工法も 内部が特殊ですので、私が父の代から伝えられている軸組み工法を、 ここでは【木造】と呼ぶこととさせてください。

ちょっとマニアックですが、こんな事をしゃべっております。 良かったらご参加ください。


■木造住宅の揺れ方は?

地震の時の揺れは「波」となります。
地球には重力があります。地震の時にはまず最初に、上下方向に揺れる、震源から下から突き上げるような衝撃が来ます。
この最初の揺れがP波と呼ばれており、その後に来る、メインの揺れをS波、もしくはレーリー波と呼びます。

阪神淡路大震災(M6.9)では、縦の揺れと言われる鉛直方向の揺れは331ガルでした。
そして、S波、もしくはレーリー波と呼ばれる水平方向の揺れは818ガルでした。

数値でわかりますように、揺れの大きさはS波の方が大きいのです。
そのため、建物は水平方向から来る表面波により、より多くの被害を受けてしまいます。

今回の東北大震災(M9)では、何と宮城県栗原市築館ではS波の最大加速度2933ガル、震度6.6を記録しました。
現在、多くの住宅では、この水平方向の揺れに対していかに強い住まいを作り上げていくかという事が、耐震工法の要になっています。

現在の木造の軸組み工法住宅では、耐力壁と呼ばれる形式をどれだけ住宅の中で用い、地震の時に発生する「水平力」に対して有効な耐力壁、筋交い端部、柱頭や柱脚の仕様をどのようにすべきか、明確に定められています。

また、強い壁である耐力壁をいかにバランスよく配置するか、というのも、重要になっていることのひとつです。


とはいえ、最初に来るP波の衝撃も恐怖です。

阪神大震災では、最初の下から突き上げるP波による衝撃により、家のホゾ穴が抜けてしまい、その後に来たS波で倒壊に至った、というケースが多く起こりました。

ホゾ穴とは、柱を梁や土台と繋げる為の「ホゾ」という6~7cmの長さの突起を繋ぐ穴のことです。
そのホゾ穴が抜けてしまう、もしく緩んでしまうのです。
最初のP波でホゾが抜けてしまった家は、その次に来る横揺れ(S波)で、倒壊してしまう確立が高くなります。

そこで、その「抜け」を防ぐ為に、ホールダウン金物と呼ばれる柱を引き抜きから守る金物があり、重要なポイントになっています。


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などなど、他にも、構造上の耐震ポイント、外から見てわかるチェックポイント、 具体的な耐震補強と費用など、耐震にまつわる様々なテーマで解説を行います。

簡単な耐震チェックも行いますので、できれば図面をお持ちください。

次回は7月9日の土曜日の開催を予定しています。

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是非、お気軽にお越しください。
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